自殺予防と自死遺族支援・調査研究研修センター:Center for Suicide Prevention and Survivor Support

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自殺対策の決定プロセスの透明性・公平性を求めます

平成27年1月に閣議決定された「内閣官房及び内閣府の業務の見直しについて」により、自殺対策の推進業務は厚生労働省へ移管されました。
そして平成28年4月に厚生労働省に自殺対策推進室が設置され、厚生労働大臣を長とする「自殺対策推進本部」が関連施策の有機的連携を図り、省内横断的に取り組んでいくこととなりました。
その後、国立精神・神経医療研究センターにあった自殺予防総合対策センターは、自殺総合対策推進センターに改組されました。これを機に、人口動態統計を利用した自殺の疫学研究や自殺の心理学的剖検研究は、成果を挙げていたにもかかわらず中止されました。

令和元年6月には「自殺対策の総合的かつ効果的な実施に資するための調査研究及びその成果の活用等に関する法律」が議員立法により制定されました。
この法律は、一般社団法人または一般財団法人を、全国一個に限って「指定調査研究等法人」(以下「指定法人」)に指定し、この法人が自殺対策の調査研究、情報発信、地方公共団体の援助、研修等に当たるとしています。
指定法人となったのは民間の一団体をもとにつくられた一般社団法人であり、関連諸団体との連携、学術的に精査された調査研究、それらに基づく研修等を実施するための必要十分な人材が配置されているか疑義が残ります。誰がこの法律を必要としたのでしょうか。

私たちは新型コロナウイルスの世界的流行等の影響により、自殺の増加が懸念される中で、民間の一団体として自殺予防と自死遺族支援に取り組んでいます。その立場から、自殺の実態分析や、自殺対策の最前線にいる人々に役立つ調査研究、人材育成の衰退を危惧しています。
私たちは自殺対策の透明性・公平性を確保し、科学的かつ総合的な自殺対策が推進されていくことを望んでいます。厚生労働省及び関係者には、自殺対策が移管されて以降の自殺対策の決定プロセスを開示すること、および今後の決定プロセスの透明性・公平性を確保することを求めます。

一般社団法人 自殺予防と自死遺族支援・調査研究研修センター
理事長 田中幸子
(一般社団法人 全国自死遺族連絡会代表理事)
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